1年次 |
社会基盤デザインセミナー1(前期、分担) |
本授業は、専門科目を学ぶ前に、社会基盤デザイン工学科での学習に対する興味や学習意欲を醸成すること、および教員や上級生とのコミュニケーション能力の向上を目的として実施するセミナーである。具体的には、各専門分野の研究内容の紹介や実験室見学、ものづくりなどを通じて、専門科目に関わりのある技術の基礎の取得を目指す。さらには、あるテーマに対して自分の考えや調べたことをまとめ、発表・質疑応答を行うことで、教員や上級生等との相互コミュニケーション能力を身に着けることを目指す。 |
デザイン学入門(前期、分担) |
本講義で扱う「デザイン」は、モノを対象とした造形美の追求にとどまらず、地域・社会が求めるモノとコトを読み取り、専門的視点から解釈し、ふさわしいカタチを示すことを含む包括的な概念である。そこでは,地域・社会の未来を展望し、望ましい姿へと導いていくことも含まれる。このような総合的なデザインを行うために本講義では、地域・社会が置かれている自然、社会、経済状況などを理解することはもとより、歴史、文化を振り返りながら、そこにあるデザインについて学ぶ。また、国内外のデザイン事例を見ることによってそこに隠されたデザインを探る。さらに、ワークショップを通してデザイン思考を体感していく。 |
2年次 |
数理統計学(前期) |
工学技術者には、調査結果、観測値、実験データ、統計資料などの様々な事象やデータを的確に把握し、また、分析する能力が求められる。本講義では、事象やデータを分析する際の最も基礎となる確率事象や統計手法について説明していく。確率事象としては、不確定事象と確率の説明から始まり、各種の確率分布、確率変数の演算について解説する。つづいて統計手法として、データの整理法と標本調査法を説明したのち、統計的検定と統計的推定の考え方とその方法について解説する。 |
都市・国土制度論(後期) |
国土づくり、まちづくりは、国土計画、地方計画等の計画体系と計画を実現するための様々な諸制度によって成り立っている。都市・国土計画の実務に携わる技術者となるためには、それらの仕組みについての知識が不可欠である。そこで、本講義では、都市・国土計画の実務に不可欠な知識である法定国土計画、都市計画等の体系、およびそれらの手続き等について学んだ上で、愛知県や名古屋市が行っている都市計画制度の運用事例や実践的な取り組みについて紹介する。さらに、我が国の制度のみならず、海外の先進的な計画制度やまちづくりの事例についても学ぶ。 |
3年次 |
まちづくり実習(後期、分担) |
「まちづくり」は,現在の都市が抱える問題を解決していくためには欠かせない.良い「まちづくり」を行うためには,専門知識はもちろんのこと,豊かな発想力と鋭い洞察力も求められる.そこで本講義では,実際の地方自治体を対象にしてまち歩きを行ったり,受講生同士のディスカッションを行ってもらうなどし,受講生自らにまちづくりを提案してもらう.中途半端な気持ちではなく,真剣に授業に参加して,実際に地域が抱える問題の解決に役立つまちづくりを考えてもらいたい. |
都市経済学(後期) |
都市の人口分布や地価の形成は、都市に住む主体の経済活動によって説明することができる。本講義では、経済学的な視点から都市の形成を分析する都市経済学のエッセンスを学ぶ。学習内容は、消費者・供給者の行動、均衡価格の決定メカニズム等のミクロ経済学の基礎を学んだ上で、都市の形成要因、付け値と地価の決定等、都市経済学の基礎を学ぶ。また、産業連関分析等、都市プランナーにとって必要なマクロ経済学や公共経済学の基礎知識について学ぶ。 |
社会基盤デザインセミナー2(後期、分担) |
インフラの整備やまちづくり等、社会基盤デザイン工学に関わる仕事は、専門性を結集した総合力と課題解決に向けたデザイン能力が求められる。そこで、本セミナーでは、専門的な知識や技術を用いて基本的な問題を解決するためのデザイン能力を身につけることを目的とした「双方向授業および実習型授業」である。取り組む課題は専門領域によって異なるが、各教員の指導の下で課題を設定し、課題解決策(結論)を見出すことを目的とする。セミナーで検討した内容は、成果物として取りまとめる。 |
社会基盤デザイン総合演習2(後期、分担) |
本科目は,演習を通じて専門分野に関する基礎知識の向上および応用力を養うことを目的としている.本授業には,主要専門分野である構造工学,水工学,地盤工学,社会基盤計画学,建設材料学の5分野全ての演習内容が,含まれている.各専門分野あたりの授業回数は3コマである.授業内容としては,各専門分野の教員が総括的な解説を行った後,各分野に関する演習を実施する. |
4年次 |
プロジェクトマネジメント(前期、分担) |
財政状況の悪化や長引く不況等を背景として、インフラの建設や管理等の実務には、効率性、透明性、説明責任等がより一層求められるようになっている。本講義では、現在の社会背景を踏まえつつ、建設プロジェクトの実務で必要となるマネジメント技術について学ぶ。具体的には、プロジェクトを取り巻く社会的背景、市民への説明責任、技術者倫理、入札契約手法、財務分析手法、アセットマネジメント等、最新かつ実践的な技術を学ぶ。 |
GIS・SIM実習(前期、分担) |
近年の測量は国土数値情報の整備や測量機器の発展を背景に、電子化が進んでいる。そこで、トータルステーション等で取得した電子化された座標情報をもとに、地形図の作成や道路計画等の応用測量の基礎を学ぶ。具体的には、路線測量(線形設置計算)、トータルステーションで取得した座標を用いた測点設置、土量計算を含む。また、各種の地域計画を進める上で有用な地理情報システムGISについて学び、国土数値情報等を用いた具体的な演習を通してデータ処理や簡単な解析を行う。 |
大学院1年次 |
都市システム工学特論T(前期) |
都市で行われる諸活動とそれに伴って生じる交通行動は、抽象化(モデル化)することによって、そのメカニズムを分析することや、交通需要予測等のプランニングに活かすことが可能となる。本講義では、交通計画や土地利用計画の実務で積極的に用いられている非集計行動モデルとアクセシビリティ分析に焦点を当て、理論的背景、モデリングの方法等の基礎を学ぶとともにプログラミングソフト等を用いて実際にモデルを推定し、プランニングにどのように活用できるのかについて検討する等、実践を通じて知識を習得することを目的とする。 |
都市システム工学特論U(後期) |
都市で生活する人々の暮らしに秩序を与えるには、まちづくりや政府活動に対するルールや枠組み、すなわち「制度」が必要である。豊かで持続可能な都市の実現には、その時代や地域にあった制度を構築する必要がある。本講義では、国内外の都市や交通システムに関する制度の過去、現在を学び、望ましい制度設計のあり方を考えることを目的とする。 |