水辺のもつ暑熱環境(ヒートアイランド)緩和効果
都市内の水域がもつ冷却効果と“風の道”効果
ため池における微気象観測と熱収支評価
夏季の暑熱環境を緩和するには,河川や湖沼など水域の活用が重要です.水面では,大きな熱容量によって温度変化が小さく,蒸発によって周囲から気化熱を奪います.名古屋市内には100を超えるため池があり,隼人池や天白下池において,微気象観測によって放射収支や熱収支を求めています.
都市河川を吹き抜ける海風の現地観測
晴れた夏の午後,高温化した陸域で上昇気流が発生する一方,海から陸に向かって冷涼な海風が吹き込みます.名古屋港から南北に伸びる中川運河は水面幅が広く,連続した解放空間として海風の遡上に適しています.運河近くの鉄塔に気象観測機器を設置し,海風の発生状況を観測してきました.