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宇佐美 勉 教授「土木学会田中賞(研究業績部門)」受賞

掲載日:2010年5月24日


宇佐美勉教授が土木学会田中賞(研究業績部門)を受賞
 
本学科宇佐美勉教授(高度制震実験・解析研究センター(ARCSEC)代表)が平成21年度土木学会田中賞(研究業績部門)を受賞されました.田中賞(研究業績部門)は,橋梁に関する技術の進歩,発展に顕著な業績を挙げたと認められる個人に与えられる賞で,我が国におけるこの分野の最高の賞です.授賞の対象研究題目は「鋼橋の耐震・制震設計法の開発と体系化」であり,授賞式は平成22年度5月28日に開催された土木学会総会にて行われました.
 
宇佐美教授は大地震に対する鋼橋の耐震・制震設計技術の進歩,発展に顕著な貢献をされた,我が国はもとより世界でもトップクラスの研究者です.宇佐美教授は,この方面の研究に見るべきものがなかった1980年代に鋼橋の耐震関連の研究を始め,数多くの論文を国の内外の著名学術誌に発表すると共に,国際会議等での20回を超える基調講演・招待講演を通して,我が国の鋼橋の耐震・制震設計に関する高度な研究成果を国内外の研究者および技術者に紹介してきました.
宇佐美教授は,鋼構造の座屈・耐荷力分野でも国内外で名を知られた研究者であり,この分野の研究においても,田中賞(論文部門)(昭和55年度)および土木学会論文賞(昭和59年度)を受賞されています.座屈現象と動的挙動が錯綜し,複雑で難解と言われた鋼橋の耐震・制震技術を,座屈・耐荷力の研究で得た豊富な知識・経験をベースに精力的に研究を重ね,設計法の開発から体系化までこぎつけたのは見事であり,高く評価されています.
 
宇佐美教授の研究は,鋼橋の耐震設計規準策定にも非常に大きな影響を与え,例えば,道路橋示方書・V耐震設計編(平成14年)の参考資料「9. 鋼製橋脚の耐力と変形性能」では16編中6編が候補者の関与した研究であります.さらに,鋼橋の耐震・制震設計に関する2冊のガイドライン/示方書を宇佐美教授の編著で出版し,世界に先駆けて,動的挙動が複雑な鋼橋の耐震・制震設計法を策定しました.その内,「鋼橋の耐震・制震設計ガイドライン」は中国語版が既に出版されています.
 
宇佐美教授の基本的な研究姿勢は「常に実用性を念頭に置く」であり,その姿勢は工学の研究のあるべき姿として学会でも高い評価を受けています.阪神・淡路大震災後,鋼橋の耐震・制震設計規準がいち早く整備されたのは,震災前から地道な研究を重ね,先駆的成果を挙げてきた候補者の卓抜した先見性,独創性,洞察力に負うところが大きいことは,多くの研究者・技術者が認めるところであります.
 
以上のようなことから,epoch-makingな鋼橋の耐震・制震設計技術の体系化を成し遂げた宇佐美 勉教授が田中賞(研究業績部門)受賞者に選ばれました.

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